皆様はじめまして。
一般的に漢方医学というと最新の効果の鋭い先端医学とは対照的な、のんびりとした生ぬるいイメージがあるのではないでしょうか。
漢方医学を学ぶ機会がなかった私はそのように感じていました。
草の根や木の皮を干して煎じても不純物が多く、有効成分だけを合成し抽出した西洋医薬こそが優れているとも思っていました。
それからも医学は進みたくさんの新薬が発売されているのに病気で苦しむ人はあふれています。
大気汚染、海洋汚染、土壌汚染、食の安全など自然環境が悪化しており、自然の一部である人間においても体内環境の調和が乱れ、健康を保つことが難しいのではないでしょうか。
漢方の世界は深く、広く、苦しみに光を与えます。
進歩を続ける先端医学の恩恵にあずかりながら、漢方医学を通して自然の法則を学び、命は天にまかせ、目の前の患者さんと苦楽を共にしながら最後まで前へ進んでいきたいのです。
「曾子曰く、士は以て弘毅ならざるべからず。
任重くして道遠し。仁以て己が任となす。亦重からずや。
死して後已む。亦遠からずや。」
(志す者は心が広くて強くなければならぬ。仁を目指す覚悟は重く、死しても続くその道は遠い。)